👼魔天道ソナタ 6

表紙画像はミカエル・レナンです。
悪魔でありながら黄金の光を放つフィラ。
反対に、”陰”をあわせもつ青銀の天使・ミカエル。
運命の糸が結びつけた二人がおりなす、すてきなハーモニー…。
いよいよ物語の核心にせまる、大好評ネオ・ファンタジー!!
(表紙より)
お試しください
ご存じの方もいらっしゃると思いますが
スマートフォン等で見ていらっしゃる方は
単語を長押ししていただくと
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「どうやら
これが
決定打と
なったらしい
………」
「それでは
………」
「宇宙の蒼は
覚醒した」
「先刻の………
ラー・デビルが
消滅した際の
負力波を
吸収したの
ですね?」
「さよう………
あやつは少々
生きることに
失望していた
からな
ラーの
強靭なる
精神の壁に
ほんのわずかでも
亀裂が生じれば
………
そこから
すべてを
崩壊させる
ことも
不可能
ではない
思ったとおり
自滅して
くれたな
今や完全に
目覚めた
宝石は
己の魔力を
放出し
天上界中に異変を
ひき起こすだろう
そして
自ら封印を
破るのだ………
その時こそ
蒼い天使を
私のものに
してくれるわ
予言どおりに
事が運んで
なるものか!」
・―・―・―・―・・―・―・―・―・・―・―・―・―・・―・―・―・―・
「やはり
天国のようすも
おかしいのか………」
「なんだと?」
「今までは
選別のさい
純魂は天国へ
暗魂は
魔界の冥府へ………
その場で
ただちに
転送していた
のだ
ところが
最近
憎悪や哀しみに
満ちた暗魂が
転送の直前に
四散してしまう
………」
「逃げだす
というのか?
人間ごときの
魂が………?
大天使長の
手の中から?」
「天使たちが
迎え霊で
神の宮へ運んで
きた時の魂は
一見どちらとも
見分けが
つかない
天界の気に
あたって
暗魂もおとなしく
眠っているものだ
それが
ここ数日
妙に騒がしい…」
「騒がしいで
すむか!
おれは長年
天国を管理
してきたが
こんなことは
初めてだ!
純魂の正力波が
次々にしぼんで
ゆくんだぞ!」
「正力波が………!?」
「ああ………
『再生』を司る
ラー・エンジェルも
心を痛めている
このままでは
再生が難しく
なるとな………」
「暗魂の
負力波が
天国に影響を
及ぼしている
というわけ
か………」
「すべての元凶は
宇宙の蒼か?」
「そうだ………
南も北も
お互いに呼びあい
封印が解かれようと
している
魔道界では
空間がねじれて
人間界と通じたり
異次元への
穴があくといった
現象が起こり
魔界でも
冥府を中心として
さまざまな封印区域で
異変が起きている
らしい………」
かの瞳
宇宙の蒼なる
青銀色の少年よ………
おまえがこの地に
生を受ける時を
我は
待ちつづけていた
運命の子よ………
光の中を
健やかに育つがよい
――やがて――
憎しみと哀しみが
おまえの心を捕らえ
苦しめるであろう
光を失い
闇に堕ち………
そうして
おまえは――
――我のもとへと
歩みだすのだ――
美しき少年よ
汝は
我のものなり………
「ウァーリ………
ミカエルは………?」
「体の傷は
心配いらん
だろう
ただ
あいつ………
目は
自分でやったと
いってるんだ」
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