「晴れて決心がつけば
結婚すればいいのよ。
もっといい式場で。」
こういうオーナーで
ある以上
ロワン ディシーで
レストラン結婚式は
引き受けないほうが
いいのではないか…
そう思う
伊賀であった。
「次に混むのは
十二月ですなあ…
今年のうちに
すませておきたい人たちが
年末のギリギリに
駆け込むのですわ。」
「うちも十二月は
クリスマスが
ありますから…」
「行列ができるのは無理でも
『自分のときも
ここでやりたい』と
言ってもらえたときの
うれしさは…」
「そうですね。
『また来るよ』と
言っていただけると…」
動物が
虚空に目をこらすとき
なにかが見えて
いるのだろうか――
…だとしたら
川合にもそんなふうに
見えているのかも
しれない――
オーナー
あなたの
言うとおりだ。
この料理では
だめだ。
しかし――
あなたは
なんのために意見を
言っているのか。
オーナーと
シェフとの関係は
こんなものなのか?
この程度の
力しかない
料理人だが
――
私はあなたの
弟子ではない。
イタチが
キジを獲り
私が
イタチを獲る。
生態系で
上位にいる者として
当然でしょう!?
それが…
自然界の
掟でしょう!?
私はね…
今週は
一日一食!
賄いしか
食べないのよ!
それなのに
なんなの
これは!!
遅い!!
要領悪い!!
賄いに影響する
営業なんか
やめてしまえ!!
みんなで同じ釜の
ゆでガニを食べる…
それが
慰安旅行という
ものでしょう!?
4巻のメニュー
気になる方は、
長押しまたはコピー用に
お使いください。
オマール海老のバプールエミール・ガレ風
フォアグラのベニエ野菜のクロック添え
キジのココット焼きタイム風味
秋の恵みのテリーヌ(イワナマツタケ自然薯)
アケビのタルトヴァニラアイス添え
イワナの紙包み焼き栗の葉とともに
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